皆さんは『スキャポライト』という宝石はご存知でしょうか?主にコレクターアイテムとして流通している宝石ですので、一般の方の間ではまだまだ知名度が低い宝石かもしれませんね。しかし、このスキャポライトは、キラキラとしたガラス光沢を持った非常に美しい宝石であり、ぜひ手に入れてほしい宝石の一つと言えるでしょう。ちなみにこの宝石は和名で『柱石』と呼ばれるのですが、名前の由来は結晶が棒状の形をしていることと言われています。
スキャポライトは、特にバイオレットのカラーを示すものが美しいものですが、カラーレスからイエロー、ピンク、ブルーなど様々なカラーバリエーションを持っています。今回は、そんなコレクターに人気のスキャポライトの特徴をご紹介します。
スキャポライトの特徴
宝石名 | スキャポライト又はスカポライト |
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和名 | 柱石 |
カラー | カラーレス、イエロー、ピンク、ブルー、バイオレット |
モース硬度 | 5.5~6 |
屈折率 | 1.550-1.564 |
比重 | 2.60-2.74 |
主な産地 | ブラジル、ミャンマー、タンザニア 等 |
スキャポライトは、アルミニウムやカルシウム、ナトリウムなどを成分に含むケイ酸塩鉱物の一種となります。宝石質の物は美しいガラス光沢をもち、様々なカラーバリエーションで私たちを楽しませてくれる宝石ですが、通常は、白や灰色がかった白を示し、なおかつ不透明なものがほとんどです。また、宝石質なスキャポライトも、水晶系の宝石と誤認されるほどよく似ており、例えばイエロー系の物はシトリン、バイオレット系のスキャポライトとはアメジスト等と、見た目が非常に似ていると言われています。
上記のような特徴を持つスキャポライトは、パワーストーンとして非常に人気が高く、ハイジュエリーとしての用途を考えた場合、モース硬度がそこまで高くないため、使用には限度があります。しかし、バイオレット系やブルー系のカラーを持つ変種に関しては非常に高い人気を持っています。
スキャポライトの種類について
スキャポライトは、上述の通り、バイオレット系のカラーを持つものが特に高い人気を持っています。スキャポライトは、含有する成分によってイエローやバイオレットなそどのカラーを発色するのです。そして、紫がかったスキャポライトはナトリウム成分が高いマリアライト鉱物が多く含まれているもので、『マリアライト』『マリアの石』等と呼ばれます。このタイプの物は、非常にレアな鉱物となるため、コレクターの間では特別な人気を誇っています。
因みに、スキャポライトにはキャッツアイ効果を持っているものが産出される等、亜種も多く存在していますので、自分の趣味に合わせた物を探せるのもおすすめポイントです。
まとめ
今回は、一般の方にはそこまで高い知名度はないスキャポライトについてご紹介してきました。本稿でもご紹介したように、スキャポライトはモース硬度が少し低めな石のため、ジュエリーとして扱い場合には、細心の注意を払う必要があります。しかし、高品質なスキャポライトの中でも、バイオレット系のカラーを示すものは非常に美しく人気の高い宝石でもありますので、こういったカラーの物がお好みの方は、是非一度、実物を手にしてみていただきたいものです。