エメラルドがオイルで浸される理由

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エメラルドをオイルに浸して大丈夫?!

エメラルドをオイルに浸しているといるところを目撃したり、聞いたことがある方は多いのではないでしょうか。でも何のために?と疑問に思いますよね。
それは「昔、あの人に買ってもらったエメラルド…とても綺麗だったのに気づけば色が薄くキズだらけになっているような?」そんなお悩みを解決するためにとても有効的だからなんです。エメラルドはとてもキズがつきやすい鉱物…お気に入りのジュエリーもキズだらけになる宿命。それを回避するための方法「エメラルドがオイルに浸される理由」についてフォーカスしていきます!

エメラルドってどんな鉱物?

アクアマリンと同じ緑柱石(ベリル)の一種で、クロムによって鮮やかな深く濃いグリーンに発色します。傷を多く内包しているため、衝撃に弱いです。世界の四大宝石として古くから知られ、クレオパトラも愛用したといわれています。
エメラルドは過去に、コロンビアに大規模な鉱床が見つかり世界中に広がり、現在もコロンビアが最大の産出国です。さらに、美しいエメラルドの色を強調するために特有のカットが考案されました。

エメラルドはキズっぽいのが宿命?

原石を見てみて頂くとわかるかと思いますが、この状態でも既にインクルージョンがたくさんみられますよね。
このインクルージョンが研磨する際に石が割れる原因になります。

そのためエメラルドはシンプルなカットが多くなるのです。

インクルージョンとは
内包物、含有物という意味です。天然の水晶をよく見ると中にいろいろなものが入り混じっているものがあり、これをインクルージョン(内包物、含有物)と呼びます。結晶ができあがる過程で自然に閉じこめられたものです。インクルージョンには気体、液体、固体(他の鉱物)のなどがあり、一つだけだったり、混在して入っているもあります。 このインクルージョンは水晶だけでなく他の宝石・鉱石にもみられるものです。

出典:http://www.rys.co.jp/tangerine/s_list2
カットすると次は表面に達するフラクチャー(ひび割れ)が現れます。
これをワックスやオイルを浸し目立たなくする処理がエメラルドのエンハンスメントです。

処理された物は高熱、水分、経年に弱く、脱色やひび割れの原因になります。

最も望ましいエメラルドの色は?

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出典:http://www.gia.edu/

『最も望ましいエメラルドの色』は、鮮やかな色で暗すぎない色調の、帯青緑色から純粋な緑色です。その中でも最も価値の高いエメラルドは、透明度が高いもので、そして色が均質で、目に見える色帯が無いことです。色相が黄色みや青みが強すぎる場合、その石はエメラルドではなくベリルの別の変種となり、その価値はそれに応じて低くなります。
さらにエメラルドには、肉眼で見ることのできるインクルージョンが含まれていることが一般的です。ですので、販売業者や一部の消費者は、インクルージョンがあるエメラルドが当たり前なんだと理解していて、それを容認しています。
しかし、稀に見られる、クリアな見た目のエメラルドは、とても希少なので特に価値があります。

以上のような理由から無処理のエメラルドは経年や割れなどに強いため一生物のジュエリーに適しているのですね。

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