20世紀の三大宝石にも数えられる『ブラジリアナイト』とは?

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今回は20世紀に発見された三大宝石にも数えられる「ブラジリアナイト(Brazillianite)」についてご紹介したいと思います。20世紀と聞くと皆さんは結構昔だなと思うかもしれませんが、古代から愛されてきた宝石などの鉱物の世界から考えると非常に最近の話です。今回紹介するブラジリアナイトはその宝石名からわかるように国名のブラジルが由来となっています。また一般的に20世紀の三大宝石とはタンザナイト、シンハライト、ブラジリアナイトがあげられますが、知名度としては圧倒的にタンザナイトが高いのが現状です。しかしブラジリアナイトも知名度はまだまだ低いですが宝石的な美しさは全く劣りません。今回はそんなブラジリアナイトについてご紹介します。

ブラジリアナイトとは

ブラジリアナイトはナトリウムとアルミニウムからなるリン酸塩鉱物の一種で、高い透明度と美しい黄緑色の色彩が特徴の鉱物です。またブラジリアナイトの原石は非常に美しい柱状の結晶を形成するため鉱物コレクターの方であれば絶対に手に入れたい鉱物の一つとして非常に人気が高いです。
この宝石は硬度が比較的低いため衝撃などで傷つきやすい性質を持っています。
そのため、宝石質の物はパワーストーンなどのようにビーズ状に加工されることはほとんどなく、基本的にルースとして出回ります。なお、ブラジリアナイトは上述している通り宝石としては比較的最近発見されたものに関わらず、ブラジリアナイトが産出する鉱山からは既に良質なものがなかなか産出しないそうです。そのため元々の希少性もあり市場価格は高騰する一方のようです。

ブラジリアナイトの歴史


ブラジリアナイトは20世紀半ばブラジルのミナスジェライス州で発見されたばかりの宝石としては新しい部類に入るものです。発見された当初はクリソベリルと勘違いされて新しい種類の鉱物とは考えられていなかったそうですが、発見者が知人に見せたところクリソベリルとは異なる点を発見したそうです。そして、その後アメリカ自然史博物館の博士に確認してみたところ、鉱物に入る傷やクラックの多さ、艶などから1945年に新種の鉱物と認められ、発見された地のブラジルから「ブラジリアナイト」と命名されました。
このブラジリアナイトの発見は『20世紀最大の発見』と称されるようになり、タンザナイト、ブラジリアナイト、シンハライトの3つの宝石は20世紀の三大宝石として取り扱われるようになっています。

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ブラジリアナイトのお手入れ方法

ブラジリアナイトは硬度が比較的に低い為、傷つきやすい性質を持っています。保管時や身に着けるときには強い衝撃に注意が必要です。
また、『低温や高温』による変色、紫外線による退色などの特徴も持っていますので、長時間太陽光にあたる場所に置いたりすることはやめましょう。また高温になる夏場や寒くなる冬場には十分に注意して保管するようにしましょう。

まとめ

今回は20世紀の3大宝石にも数えられるブラジリアナイトについてご紹介しました。この宝石はイエロー系~イエローグリーン系の色合いをした非常に美しい宝石です。ブラジリアナイトは20世紀に入って発見された非常に新しい宝石で知名度的にはあまり高くありませんね。しかし、コレクターの間では非常に人気の高い宝石でもあり、その希少性も相まって既に絶産の危機にあるとも言われているほどです。上述している通りブラジリアナイトが産出している鉱山でも良質なものは稀にしか産出していないようなので今後もどんどん価格の高騰が進むと言われているため、もし見つけた時は是非手に入れたい宝石の一つですね。

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