皆さん宝石と聞けば、その美しさや高額な値段に目が行くという人が多いと思いますが、実は宝石言葉や誕生石など、他にも様々な楽しみ方があるってご存知ですか?誕生石などは、彼氏や彼女へジュエリーをプレゼントするときには気にしながら贈り物をするという方も多いかもしれませんね。しかし、非常にマイナーな宝石の楽しみ方なのかもしれませんが、日本やアメリカ、フランスなどのように国によって『国石』というものが存在しているって聞いたことがありますか?
本稿では、いまいち知られていないかもしれない『国石』についてご紹介していきたいと思います。
国石ってなに?
「国石って何?」と聞かれて、即座にその意味をこたえられる方は少ないかもしれませんね。もちろんこれはジュエリー業界で働いている人であっても『国石』なんて聞いたことがないという方も多いかもしれません。
この『国石』という考え方は、郷土を代表するものとして選び定められた『花』を都道府県の『県花』とするといったものと同様で、世界各国の国ごとに宝石を選び定めているものなのです。この『国石』は基本的に原産地から定められていることがほとんどだそうです。
こう聞くと『日本=真珠』と考える方がほとんどだと思いますが、実は違います。国石は下の表でまとめてご紹介していますが、例をいくつか挙げるとアメリカはサファイア、イタリアは珊瑚、そして日本は水晶なのです。日本で『水晶』が選ばれている理由は明治時代に多くの水晶玉が海外へ流出したことにより、海外から見た日本の宝石のイメージが『水晶』だからだそうです。『日本=真珠』といった現在のイメージは、それ以降の時代から広がったものなので真珠が国石として選ばれていないのだそうです。
国によって違う国石をご紹介
それでは以下で、それぞれの国に定められている国石を一覧でご紹介していきましょう。
| 国名 | 宝石 |
|---|---|
| アメリカ | サファイア |
| イギリス | ダイヤモンド |
| オランダ | ダイヤモンド |
| アラスカ | ガーネット |
| アルジェリア | 珊瑚 |
| イタリア | 珊瑚 |
| モロッコ | 珊瑚 |
| インド | 真珠 |
| ウルグアイ | アメジスト |
| エジプト | ペリドット |
| オーストラリア | オパール |
| スイス | 水晶 |
| スペイン | エメラルド |
| スリランカ | キャッツ・アイ |
| チリ | ラピスラズリ |
| 中国 | ヒスイ |
| トルコ | トルコ石 |
| 西アフリカ | ダイヤモンド |
| 日本 | 水晶 |
| ニュージーランド | ヒスイ |
| パナマ | メノウ |
| ハンガリー | オパール |
| ミャンマー | ルビー |
| フィリピン | 真珠 |
| フランス | 真珠 |
| ペルー | エメラルド |
| ベルギー | クリスタル |
| ペルシア | トルコ石 |
| ボリビア | トルコ石 |
| マダガスカル | モルガナイト |
| ロシア | ロードナイト |
これを見ると、現在の宝石の分布ではイメージできないような感じの国石も多いかもしれませんね。ロシア等であればアレキサンドライトが思い浮かぶ!という方のほうが多いと思いますが、実はロードナイトなのですよね!
まとめ
今回は、美しい宝石を目で見て楽しむ方法とは異なり、世界中の国で定められている国石についてご紹介してきました。本稿でご紹介している通り、国にはそれぞれ国石としてそれぞれの宝石が定められています。基本的に国石は、原産地などによってその国のイメージに合うものが定められているそうなのですが、一覧にしてみると現在の国のあり方と宝石のイメージが異なるといった例も少なくないですね。
誕生石については結構メジャーな考えで、ジュエリー選びの際には参考にされることも多いため、結構知っている方も多いと思いますが、国石は知らない人のほうが多いことでしょう。そこで、「なぜこの石が国石に定められているのか?」というのをいろいろと調べてみる楽しいのではないでしょうか!



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