モース硬度とジュエリーの正しいお手入れ方法の関係を知っておこう!

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皆さんは『モース硬度』というものは聞いたことはありますか?一般的には、宝石好きの方であっても、普段から宝石の硬度などを気にする人などはほとんどいないため、あまり馴染みはないかもしれませんね。しかし、本来ジュエリーを購入する場合には、是非知っておいた方が良いものがこの『モース硬度』です。というのも、せっかく手に入れたジュエリーを、大切に長持ちさせようと思えば、硬度別に保管方法やお手入れ方法が異なってくるからなのです。
そこで今回は、宝石の硬度について、その硬度とお手入れの注意点についてまとめてご紹介したいと思います。

モース硬度が高いからと言って割れないわけではありません

『モース硬度』に関してよくある勘違いで、「硬度が高いものほど割れにくい」と考えられていることです。有名な話、宝石の中で最も硬度が高いダイヤモンドは割れないと考えている人が多いという事ですね。しかし、実はどれだけモース硬度が高く、硬度が高い物であっても割れないというわけではないのです。以下の動画は一昔前にあった人気番組『トリビアの泉』でダイヤモンドを割った時の動画ですので一度ご覧ください。

上記の動画内でもあるように、ダイヤモンドは瞬間的に強い力が加わると意外と簡単に割れてしまうものなのです。つまり、硬さ(モース硬度)と割れやすさという物は別物の話であり、割れやすさは靭性であらわすものなのです。
わざわざ自分でダイヤモンドを割ってみようと思うような人はいないと思いますが、何かの拍子に強い力が加わってしまうと、割れてしまう可能性があるということを覚えておきましょう。

モース硬度によるお手入れの注意点

4510235_00まず最初に、宝石のモース硬度について皆様に覚えておいてほしいことからご紹介したいと思います。それは、モース硬度の基本として『7』の物を覚えておいてほしいのです。
実はモース硬度『7』の標準鉱物は、皆様も小学生の頃に習ったことがある石英という鉱物です。もちろん、全ての宝石のモース硬度を覚えておく必要はありませんが、石英の『7』は絶対に覚えておきましょう。なぜならば、日常生活の中で、皆様の周りに必ずある『埃や塵』には細かい石英が含まれているのです。その為、日常的に使用するジュエリーには、もちろんですが埃などが付着し、そこにはモース硬度『7』の石英が含まれています。その為、日々のお手入れでモース硬度『7』の石英より硬度が低い宝石の場合、何も考えずにゴシゴシ布で拭いてしまったりすると、宝石に傷がついてしまう場合があるのです。

お手入れで逆に宝石を傷つける場合も…

それでは、実際にジュエリーのお手入れや保管の際に注意しておいた方が良い事につてご紹介しましょう。皆さんは、お気に入りのジュエリーを使用し終わった後に、そのジュエリーはどうしていますか?安物のアクセサリーなどであれば、テーブルの上に置いているだけで特にお手入れなどしないと言う場合も多いかもしれませんが、高額なジュエリーになると流石にそのような対応をする方はいないでしょう。
多くの方は、汚れが目立って来たらお手入れをすると言う方が多く、中には、使用のたびにお手入れを欠かさないと言う人までいるでしょう。このようなお手入れ時に、実は宝石を傷つけてしまっている場合もあるので注意が必要です。それは、上述したモース硬度『7』よりも柔らかい宝石を利用したジュエリーです。このような場合、何も考えずに普通に擦ってしまうと、わざわざ石英で傷をつける為に拭いているのと同じ意味になってしまうのです。
したがって、モース硬度7よりも柔らかい宝石の場合は、軽く埃を払うように拭くことを心がけてください。さらにカメラレンズの埃を飛ばすブロワー等があれば、それで埃を飛ばすのもいいですね。他には、常温の水をボール等にためで、その中で軽く振るように洗う等も良いですね。もちろん水洗いした後は、柔らかい布で包むように水分を取ってください。

糸で繋げている真珠や琥珀のネックレス、ブレスレット等は隙間に入った水分がなかなか抜けないので、水につけるのはNGです。

まとめ

今回は、モース硬度と宝石のお手入れのお話についてご紹介してきました。空中に浮遊している埃が石英を含んでいて、実は宝石より硬い場合があるなんて驚きの情報ではないでしょうか?
皆さん、普段大切に扱っているはずの宝石に、いつの間にか傷がたくさんついていた等といった経験があるのであれば、本稿でご紹介したようなお手入れ方法を注意深く行った方が良いでしょう。もちろん、ジュエリーボックスに保管する時には、モース硬度が異なる宝石を同じ場所に入れてしまうと、柔らかい方に傷が入ってしまうなんてこともあるので、これも注意が必要です。
宝石は、一見すると固くて傷なんて入りにくそうに思えるものですが、実は繊細に作られているものですので、簡単に傷が入ってしまうという事を忘れないようにしましょう!

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