美しい多色性を持つ超希少石『アキシナイト』をご紹介!

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今回は、強い三色性を持つ宝石として有名なアキシナイトについてご紹介していきたいと思います。アキシナイトは、鋭い斧状の結晶原石で産出されることが多く、その特徴的な形状からギリシャ語の『axinos』を由来に名づけられたと言われています。その為、カット状のルースよりも鉱物標本のような結晶原石の状態のほうが人気が高いという少し珍しい宝石です。しかし、そもそもカットストーンにできるほどの高品質な物は非常に少なく、きちんとカットを施されたアキシナイトは希少石として高い人気を誇ります。今回はそんなアキシナイトについてご紹介したいと思います。

アキシナイトの特徴

宝石名(鉱物名) アキシナイト
和名 斧石
カラー 褐色、黄色、淡紫色~淡赤色、青色等の変彩色
主な産地 フランス、メキシコ、アメリカ、ロシア他
モース硬度 6.5-7
屈折率 1.674~1.701程度

アキシナイトは冒頭でもご紹介したように多色性を有した宝石です。多色性を持った宝石ではアレキサンドライトなどが非常に高い人気を誇りますが、アキシナイトもその色合いのコントラストの面白さや美しさからコレクターの間では非常に人気が高いです。特に青色系の色合いを認識できるものは高い人気を誇り、高い価格で取引されることが多いです。
因みにアキシナイトの発色要因は、褐色・黄色・赤色・赤紫色系の物はマンガンが起因しており、青色系のカラーを示すものはマグネシウムが起因しているものです。しかし、成分比はそれぞれ異なりますので、複数の色合いが見えるルースほどその組成は複雑だと言えます。
アキシナイトは、鋭い斧状な原石が名前の由来となっているため、結晶原石のほうが人気が高いと言える珍しい宝石となり、マニアックな希少石として高い人気があります。しかし、カット状のルースが人気がないわけではなく、そもそもカラット以上の石が産出されることが非常に稀なため、美しくカットされたアキシナイトに出会うことすら難しいという理由も一つにあるのです。

アキシナイトの選び方

アキシナイトは、基本的に地味なカラーに思える褐色や褐黄色系のカラーがベースカラーとなっていますが、カット研磨を施されるようなルースの場合は、非常に希少な宝石質のものであるということと、強い多色性を持つということが人気の秘密となります。ただし、上述したように美しくカットされたアキシナイトは、出会うことが難しいと言えるほど希少です。さらに、完全に瑕疵等がないというものはほとんど存在しないと言ってもよく、瑕疵や内包物が入っているのが普通と言えるのですが、それなりの大きさを誇るアキシナイトであれば丁寧にカット研磨が施されるため、希少石らしい美しさを感じることができます。
どちらにせよ、アキシナイトを探すときには、その特徴である多色性や、大きさを重視して探すと良いと思いますよ!

まとめ

今回は、斧状の鋭い結晶が名前の由来となったアキシナイトについてご紹介してきました。本稿でもご紹介したように、この宝石は、宝石質の物が非常に珍しいため、宝石として人気が高い石というよりは、鉱物標本のような結晶原石の状態を楽しむために所有するコレクターアイテムのような宝石でもあるのです。しかし、宝石質の物は本当に美しいものですので、強い変色性を持っているものに出会ったときには、その出会いに感謝して、是非手に入れてみることをオススメします。

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