生まれたままで美しい無処理のジェムストーン

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宝石には潜在的な美しさを引き出す「エンハンスメント」という処理が一般的に行われていますが宝石の種類によっては、無処理のままで美しいものも多く存在します。
今回は、そんな無処理でも美しい宝石をご紹介します。

エンハンスメントとは
宝石本来の色を出すための加熱処理でとても一般的です。その方法は、色の良くないサファイヤ(ルビー)をるつぼに入れトーチバーナーで1000度以上で焼くというものです。現在、流通しているコランダム(ルビー、サファイア等)の内、95%以上が加熱処理を施されています。

ガーネット

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柘榴の実に似た結晶の形で産出することから、日本では「ザクロ石」とも呼ばれます。ガーネットの由来は「種子」を意味するラテン語の「granatus]です。その化学成分は多様で、それに伴っていろいろな色の鉱物が存在します。多くの宝石に加熱や含浸処理が施されていますが、ガーネットはダイヤモンド、アレキサンドライト、クリソベリル・キャッツアイ、ペリドットなどとともに、無処理のままで美しい、貴重な宝石として有名です。

アレキサンドライト

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アレキサンドライト(クリソベリル)も、加熱などの施されない無処理の貴重なジェムストーンとして有名です。1800年代に、ロシアで採掘が開始され、ロシアの皇帝の名前から命名されました。また、緑と赤は当時の帝国の軍隊カラーと同じであったため、採掘が開始されてすぐに、人気を博したそうです。

ペリドット

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美しい黄緑色が特徴の8月の誕生石です。ペリドットは宇宙から地球へやってくる隕石と同じような成分をしていると言われていて古代の人々は『太陽が爆発して飛んできた石』など『太陽の石』として崇拝していたそうです。そしてネガティブなエネルギーを取り除き、ポジティブなエネルギーをもたらしてくれる太陽の石とも言われています。ペリドットは地球の上部、マントルの主要成分であり、ほぼカンラン石からなる岩石で出来ています。

スピネル

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スピネルは長い間ルビーやサファイアなどのコランダムグループとの区別がつけられず、ルビーやサファイアとして流通していました。間違いの有名な例としては、イギリス王室の戴冠式用の王冠に飾られている「黒太子のルビー」が実はレッドスピネルであったということ!実際肉眼で、両者の見分けをすることは非常に困難だそうです

ダイヤモンド

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4月の誕生石であるダイヤモンド。名前はギリシャ語で「征服されないもの」を意味します。硬くて加工が難しいため「人が征服出来ないこと」を表しています。ダイヤモンドは光学的に等方性(物理的性質が方向によって違いがないもの)を持つ鉱物で基本的に色は透明です。原子同士が強い共有結合をしているため天然で最も硬いと言われるほどです。組成は鉛筆の芯や炭と同じC(炭素)だけで構成されています。

まとめ

今回は、無処理でも美しい宝石をいくつかご紹介してまいりました。いかがでしたか?無処理でも美しい宝石は経年劣化はあるものの原石そのままの良さを引き立たせることができるものです。エンハンスメントなど処理をしてキレイな宝石も良いですが、たまに今回ご紹介した無処理の宝石をチョイスしてみるのも良いかもしれませんね!

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