アレキサンドライトが変色するワケ

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10月の誕生石である「アレキサンドライト」光によって色が変わることが最大の特徴です…。
色の変わりようの著しさゆえ「危険を察知できる石」としてロシアではお守りとして重宝されていました。今回は、その変色の理由にフォーカスいたします。

アレキサンドライトとは?

ベリリウムとアルミニウムを主成分とする酸化鉱物、クリソベリルという鉱物の一種です。特徴としては光によって色が変化することが挙げられます。どのような光によって色が変わるのかというと、太陽光では緑色、白熱電球の下では赤色に光ります。こんな特徴を持っているアレキサンドライトには以下の逸話が残っています。

アレキサンドライトは1830年、ロシア帝国ウラル山脈のエメラルド鉱山で発見されました。この鉱物は不思議なことに、 昼間に見たときは緑色だったはずなのに、持ち帰り夜ローソクの光の下で見てみると、赤色に変わっていたのです。 「これは神のいたずらに違いない。」と鉱夫たちの間で大騒ぎになりました。そして、これは大変な石だという事で、 当時のロシア帝国皇帝ニコライ1世に献上される事になりました。その日4月29日は皇太子アレキサンドル二世の12歳の誕生日だったため、 この非常に珍しい宝石にアレキサンドライトという名前がつけられました。 また、軍服の色が赤と緑だったロシア人にとっては、お守りとして特別な価値のある石となりました。

出典:宝石.jp アレキサンドライト

王に献上されるほどの宝石であるアレキサンドライトはその色の変化の著しさと希少さゆえ貴重で神秘的な宝石として認識されているのです。

アレキサンドライトの変色

アレキサンドライトがなぜこのように変色するのか、とても疑問に思いますよね。
今から、その理由を解き明かしていきます!

出典:宝石.jp アレキサンドライト

上の図はアレキサンドライトが吸収する光の割合を表しています。
黒く塗りつぶされた部分が吸収される光を示しており、色が残っている部分が反射する光を表しています。
この図を見てわかるように、アレキサンドライトは「緑」と「赤」をだいたい同じ割合で反射していることがわかります。
そのため、白~青い光(5000K以上)の光が当たると光の中に青の成分が多く存在しているため、赤より緑が勝って「緑色」に見えます。逆に白~赤い光(5000K以下)が当たると光の中で赤の成分が多いため赤が緑に勝って、「赤色」に見えます。
その結果、「緑」と「赤」の色が出てくるというわけです。

光の色「色温度」って?

光の色は、温度と関係があります。高温の星ほど青く見え、温度が低くなるにつれ赤く見えるというのと同じ原理です。
自然光と人工光の色温度をまとめたものが以下になります。

出典:宝石.jp アレキサンドライト
「K」という単位は「ケルビン」といい絶対温度とも呼ばれています。絶対温度とは熱エネルギーを表すもので、絶対温度が0(=絶対零度)のときはすべての原子・分子が動き(振動)を止めると言われています。物理学や熱力学でよく使われ、色温度はこの単位で表されます。

アレキサンドライトが変色する理由は「反射」と「吸収」がポイントだったのですね。アレキサンドライトを色々な光に当ててみて変色の違いを楽しんでみてはいかがでしょうか。

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